5月5日はこどもの日ですが、端午の節句として男の子のお祝いをする日のイメージを持っている人も多いもの。
女の子しかいない家庭では、子どもの日のお祝いにちょっと違和感を感じることもありますよね。
今回は、こどもの日は女の子だけのおうちでもお祝いするのか、ということについて徹底調査してみました。
こどもの日は女の子だけでもお祝いする?
こどもの日には、女の子だけでもお祝いはするものの、ひな祭りほど盛大にはしないという家庭が多いようです。
「こどもの日って端午の節句で男の子のお祝いだよね」と認識している人が多く、女の子は桃の節句でお祝いしたばかりだし・・・というのが主な理由です。
しかし、現在のこどもの日は、男女の区別なく子供を中心に過ごす日という意味合いが強くなっているのも事実です。
柏餅やちまきを食べたり、しょうぶ湯に入ったり、子供の好きなメニューで会食したり。
お菓子のおまけのような小さい鯉のぼりであれば、女の子だけのおうちでも気軽に飾って楽しむことができますね。
「端午の節句」はお祝いをする日ですが、「こどもの日」はどちらかといえば季節のイベントの一つとして楽しむものになってきています。
こどもの日は、女の子だけの家庭でも自由に楽しめばいいのではないでしょうか。
我が家には一男二女がいますので、端午の節句の意味もこめつつ、こどもの日の主役は息子ということにしています。
息子に「姉妹にはひな祭りもあるのにずるい!」と言われるからです。
(^^;
確かに、女の子がひな祭りもこどもの日もお祝いしたら、男の子をお祝いする機会が少ないですよね。
ひな祭りは女の子の節句なのに、なぜ男の子の端午の節句だけが男女兼用の「こどもの日」になったのでしょうか。
端午の節句がこどもの日になった由来は?
5月5日が「こどもの日」に制定されたのは戦後まもない1948年のこと。
国民の祝日に関する法律(祝日法)2条により、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨とする祝日となりました。
この祝日法により、戦前にあった祝日は全て変更され、こどもの日は新しい時代の新しい祝日として制定されたのです。
なぜ、こどもの日が端午の節句である5月5日になったかというと、こどもの日を祝日にする請願が国会に寄せられた際に、5月5日を希望する人が多かったからです。
5月は気候もよく、こどもの日にはぴったりの季節ですよね。
ですが、当時は子供=男の子という意識がまだ残っていたために、3月3日の桃の節句ではなく、5月5日の端午の節句がこどもの日になったという説もあります。
こどもの日の趣旨である「母に感謝する」という部分も、子育てが母の仕事だった当時をよく表しているのではないでしょうか。
今でこそ端午の節句は男の子のお祝いのイメージですが、古くは男女問わず厄災を避けるための宮中行事でした。
鎌倉時代ころになると、貴族社会から武家社会へ移り変わる中、端午の節句に使う「菖蒲」が「尚武」(しょうぶ)と同じ読みであること、菖蒲の葉が刀に似ている事から、世継ぎである男の子の成長と健康を祈るようになりました。
この風習が一般庶民に広がったのは江戸時代のことで、女の子は桃の節句、男の子は端午の節句という別々の年中行事として発展してきたのです。
ちなみに、端午の節句は中国から伝来した風習ですが、中国では端午の節句は女の節句とされていたそうです。
昔の中国では、田植えは神聖な仕事であり、若い女性だけが行っていました。
女性が田植えの前に菖蒲で屋根をふいた小屋で身を清めたことから、もともと端午は女性の節句だったということです。
節句の意味も時代とともに大きく変わっていくのですね。
いずれにしても、こどもの日はたまたま端午の節句とかぶっているだけで、全ての子供の幸せを願い過ごすお祝いの日です。
男の子がいれば端午の節句をメインに、女の子だけならこどもの日ということでお祝いしてはいかがでしょうか。
まとめ
こどもの日は女の子だけの家庭でもお祝いするのか、ということについてご紹介してきました。
- こどもの日は端午の節句でもあるため、盛大には祝わないことも多い
- こどもの日をイベントとして男女問わず楽しむ事も増えている
- こどもの日は戦後制定された祝日、端午の節句の日が国民の意見で選ばれた
- 節句の意味は時代とともに変わるため自由にお祝いしてみてはどうか
お祝いに何をするかは家庭によって様々ですが、せっかくの祝日ですから親子で楽しい一日を過ごせるといいですね。
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