インフルエンザが流行する前に予防接種を受けておきたいと考える人も多いもの。
でも、風邪を引いて薬を飲んでいる場合、予防接種は受けない方がいいのでしょうか。
今回はインフルエンザの予防接種は薬を服用中でも受けてOKなのか、ということについてご紹介したいと思います。
インフルエンザ予防接種は薬を服用中でもOK?
インフルエンザの予防接種は、風邪薬や抗生物質などの一般的な薬を服用中に受けても問題ありません。
服用中に予防接種を受けられない薬もありますが、免疫系など一部の処方薬のみです。
持病をお持ちの方で処方された薬があれば、念のため医師や薬剤師に確認してみると安心ですね。
接種前の問診では、お薬手帳を持参するなどして、自分の体調や服用中の薬について正しく医師に伝えるようにしましょう。
ただし、薬とワクチンの相性に問題がなくても、「薬を飲む必要がある健康状態」の時に予防接種を受けるかどうかは、慎重に判断する必要があります。
体力が落ちている時に予防接種を受けると、副反応やアレルギー反応が起こりやすくなる可能性があります。
また、予防接種の影響で、元々悪かった体調が悪化してしまうことも考えられます。
インフルエンザの予防接種を受けた後に体調が悪くなった場合、疾病による症状なのか、副反応による症状なのかの判断がむずかしくなってしまいます。
薬を飲むほど体調がすぐれない時にインフルエンザの予防接種を受ける場合には、医療機関で相談の上、医師の判断を仰ぐようにしてください。
予防接種を控えるべき基準は以下のとおりです。
・37・5℃以上の発熱がある場合
・重篤な急性疾患にかかっている場合
・当該予防接種によるアナフィラキシーショックを起こしたことが明らかな場合
・その他医師が不適と認めた場合
解熱鎮痛剤を服用している場合、発熱を薬で抑えている可能性があるため、予防接種を受けられるかどうかの判定が正しくできないこともあります。
予防接種を受けた後は、健康な時でも体調が悪くなることがあるものです。
インフルエンザの予防接種は、体調がよくなって薬を飲み終わってからにすることをおすすめします。
インフルエンザ予防接種は抗生物質服用中でも大丈夫?
インフルエンザの予防接種は、抗生物質を服用中でも大丈夫です。
予防接種のワクチンはインフルエンザウイルスから作られており、抗生物質は細菌に効果があるものです。
抗生物質はウイルスには効きませんので、予防接種の効果を弱めたり悪影響を及ぼす心配はないのです。
ただし、他の薬と同様、抗生物質を飲むような体調の時にインフルエンザの予防接種を受けるかどうかはむずかしいところです。
接種を希望する場合は、医師に抗生物質を服用していることを伝えた上で診察を受け、慎重に判断するようにしてください。
インフルエンザ予防接種後に薬を飲んでもいい?
インフルエンザの予防接種の後に薬を飲んでも問題ありません。
しかし、接種後2~3日は副反応との見分けをつけやすくするため、薬を服用しない方がいいと考える医師もいます。
インフルエンザの予防接種を受けた後に何らかの症状が出てきた場合は、自己判断で薬を飲む前に病院で診察を受けることをおすすめします。
インフルエンザの予防接種に使われるワクチンは「不活化ワクチン」と呼ばれる種類で、インフルエンザウイルスの毒性を抜いてから、抗体を作るための成分だけを残して作られるものです。
インフルエンザウイルスとしての感染力や発症力はなくなっていますので、予防接種を受けることでインフルエンザを発症することはありません。
しかし、インフルエンザ予防接種の副反応として、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感、嘔吐、下痢、患部の腫れ、かゆみなどの症状が起こることがあります。
副反応は接種後2~3日以内に起こることが多く、症状も2~3日で自然におさまってしまうことがほとんどです。
まれにアナフィラキシーショックや意識障害などが起こることもありますが、重篤な副反応は接種後30分以内に起こることが多いと言われています。
インフルエンザの予防接種を受けた後に具合が悪くなった場合は、副反応の可能性もありますので、早めに受診して必要に応じて薬を処方してもらうようにしましょう。
終わりに
インフルエンザの予防接種を薬を服用中に受けてもいいのか、ということについてご紹介してきました。
インフルエンザの流行シーズンに入る前に予防接種を受けたいものですが、体調が悪い時に無理をしてまで受ける必要はないはずです。
薬を飲んでいる期間は体を回復させることに専念して、健康な時に予防接種を受けることをおすすめします。
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