母の日のカーネーションや誕生日プレゼントの花束、あるいは自分のために買った一輪のバラ。
きれいな花は、できるだけ長く楽しみたいですよね。
切り花を長持ちさせるには、水の管理がポイントになります。
今回は、花瓶に入れる水の量はどれくらいがいいのかということについて、ご紹介したいと思います。
花瓶の水の量はどれくらいがいいの?
花瓶に入れる水の量は、基本的には少ない方が切り花が長持ちします。
花瓶に3~5cm程度、茎が数センチ水につかればOKです。
水は切り口から吸い上げるので、茎が深く水につかっている必要はないのです。
水を少なくする理由は、たっぷりの水に茎がつかっていると、茎も水も腐りやすくなるためです。
特にガーベラやカラーなどの茎が柔らかい花は、たっぷりの水に活けておくと、すぐに茎が柔らかくなってしまう経験がある人も多いのではないでしょうか。
私は満タンに水を入れて、ガーベラをグニャグニャにしてしまいました(T△T)
葉っぱが水に漬かっているのも、茎と同様腐りやすく水が傷んでしまうため、下の方の葉はとっておくようにしましょう。
ただし、あじさいや桃の花などは、たっぷりの水に入れてもOKです。
枝ものは茎(枝)が固く、腐りにくいためです。
枝ではありませんが、カスミソウも茎が固いからか、水に活けておいてもずいぶん長くもちました。
一方、花瓶にたっぷりの水を入れた方が、水圧で水揚げがよくなるという説もあります。
花屋さんのケース内のような低温環境で、適切な管理をしているのなら、たくさん水を入れておくことで水揚げをよくする効果も期待できるのかもしれません。
しかし、普通の家庭に置いておく花瓶では、たっぷり水を入れることで水揚げが多少良くなることよりも、茎や水が傷んでしまう可能性の方が無視できないものです。
花の種類によって適切な水の量も違うはずですが、家庭で切り花を花瓶に活ける場合は、水をたっぷり入れることにあまりメリットはなさそうです。
花瓶の水の量は少なくていい、と覚えておきましょう。
花瓶の水替えの頻度は?
花瓶の水替えの頻度は、できれば毎日、少なくても2日に1回はしたほうがいいでしょう。
花瓶の水は、時間とともに雑菌やバクテリアが繁殖し、汚れてにごってきます。
この汚れた水を花が吸い込むことで、茎の切り口に雑菌がつまり、切り花が枯れたり傷んでくるのです。
切り花を長持ちさせるには、水をこまめに替えることが大事なポイントです。
また、水を替える時には、花瓶の中をきれいに洗うようにします。
中性洗剤を使って、食器を洗うようにしっかりと汚れを落としてください。
茎の部分もよく洗ってヌメリを落としておくと、水をきれいに保つことができます。
茎の切り口を1cmほど水切りする「切り戻し」もおすすめです。
切り口を新しくすることで、雑菌が茎から揚がるのを防ぎ、きれいな水をたっぷり吸わせることができるためです。
花の延命剤を使う場合は、減った分を足すだけでOKというものが多いようです。
花の延命剤には、栄養剤に加えて防腐剤が入っているため、水が傷みにくくなっているからです。
詳しい使い方については、各延命剤の注意書きをご参照ください。
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花瓶の水は水道水でも大丈夫?
花瓶に入れる水は、水道水で大丈夫です。
水の腐敗や雑菌の繁殖を防ぐために、塩素(カルキ)が入っている水道水は、花を長持ちさせるのにむしろ適しています。
カルキ抜きをした水道水やミネラルウォーターでは、雑菌の繁殖スピードがアップしてしまいますので、花瓶に入れるには不向きです。
金魚を飼う水はカルキ抜きをしますが、花にとってカルキは悪い影響があるものではありません。
殺菌のために、花瓶に入れる水道水に漂白剤を足すこともあるくらいですから、安心して水道水を使いましょう。
花瓶の花を長持ちさせるために、10円玉を入れる、ゼオライトを入れる、食器用洗剤を入れる、などいろいろな裏技があります。
これらは全て、水の雑菌を増やさないための手段です。
くみたての水道水を毎日取り換えることは、何よりも花を長持ちさせる方法であると言えるでしょう。
終わりに
花瓶の水の量はどれくらいがいいのか、ということについて、水替えの頻度なども交えてご紹介してきました。
まとめると・・・
- 花瓶の水は少量にする
- 水を清潔に保つのがポイント
- 水替えは毎日するのが一番
- 水道水は消毒効果があるため花瓶に適している
ということでした。
花が一輪あるだけで、部屋の中がぱっと明るくなるものです。
水の管理に気をつけながら、切り花を大事に長く楽しみたいですね。
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