ひな祭りや誕生日など特別な日には、彩りも鮮やかなちらし寿司がぴったりですね。
ちらし寿司に欠かせないのは黄色い卵にピンク色のふりかけですが・・・
ピンク色のあれって何なのか、ご存知ない方も意外に多いのではないでしょうか。
今回は、ちらし寿司にのっているピンクの粉についてご紹介したいと思います。
ちらし寿司のピンクの粉って何なの?
ちらし寿司にのっているピンクの粉は、「桜でんぶ」です。
甘くてフワフワした食感のふりかけのようなもので、太巻きやお弁当にもよく使われています。
となりのトトロに出てくるお弁当にも、ピンク色の桜でんぶがのっていましたよね。
でんぶは、おぼろ(朧)またはそぼろとも呼ばれます。
カツオ節で作ったでんぶを、力煮ということもあります。
でんぶ、おぼろ、そぼろは、地域によって呼び名が違ったり、それぞれが少しずつ違うものを指していることもあるようです。
江戸前寿司の店ではおぼろと呼ばれ、芝海老のおぼろが使われることが多いのだとか。
ちらし寿司には、桜でんぶが絶対欠かせないという家庭も少なくありません。
桜でんぶは彩りだけでなく、おめでたいと原料の鯛を掛けているという説もあります。
特にひな祭りには、ピンク色の桜でんぶがあってこそのちらし寿司だと言えるのではないでしょうか。
桜でんぶは何でできているの?
桜でんぶは「田麩(でんぶ)」という佃煮の一種です。
鯛や鱈などの白身の魚をゆでたり蒸した後、水気を絞ってすりつぶし、調味料と一緒に炒りあげて作ります。
出来上がりそのままの色は白や茶色ですが、食紅でピンクに着色したものを「桜でんぶ」と言います。
桜でんぶ以外にも、無着色のでんぶ、緑や黄色のでんぶなど、いろいろな色のでんぶがあります。
でんぶの由来には諸説あります。
病気がちの夫のために、妻が滋養のあるカツオ節でつくった佃煮(力煮)が発祥であるという説や、出汁をとった後の魚のリメイク料理だという説などが有名です。
日本では魚やエビで作られる事が多いでんぶですが、アジア各地では肉を使った肉田麩が一般的です。
中国では「肉鬆(ロウソン)」と呼ばれ、いろいろな料理に使われています。
以前私が訪れた香港や台湾、シンガポールでは、パン屋さんの惣菜パンにのっているものがたくさんありました。
台湾の朝ご飯で、ご飯の中に巻いてあるのも食べましたが、日本のでんぶと同じようにフワフワで甘い味でした。
肉鬆は茶色のものしか見かけませんでしたが、でんぶを桜色にして彩りに使うのは、日本独特の文化なのかもしれませんね。
ちなみに、桜でんぶを桜でんぷんと呼ぶ人もいるが、これは「田麩(でんぶ)」を「でんぷん」と聞き間違えているか、勘違いしているのだと思われます。
でんぶはでんぷんの粉ではありませんので、呼び方は似ていますが、間違えないようご注意ください。
桜でんぶはどこに売っているの?
桜でんぶは、スーパーやデパート、魚屋さんなどどこにでも売っている食品です。
ただし、最近ではあまり売れゆきがよくないようで、取り扱っていない店もあるようです。
また、スーパーでどの売り場に置いてあるかも店によって違います。
- 練りもの売り場
- 鮮魚売り場
- ふりかけ売り場
- 乾物売り場
- 漬物売り場
- 寿司酢売り場 など
節句の時期には、特設コーナーでちらし寿司の素と一緒に売られていることも・・・。
桜でんぶがどこに置いてあるか見つからない場合は、店員さんに確認してみることをおすすめします。
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終わりに
ちらし寿司にのっている桜でんぶについてご紹介してきました。
まとめると・・・
- ピンクの粉は「桜でんぶ」というもの
- 田麩(でんぶ)は佃煮の一種で、魚やエビから作られる
- アジアでは肉でんぶが一般的
- どの売り場にあるかは店によって違う
ということでした。
あの甘~い味は好き嫌いが分かれるところですが、桜でんぶはちらし寿司を華やかにする欠かせない食材だと言えそうですね。
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