甘い香りのケーキが何層にも重なっているバウムクーヘン。
結婚式のお菓子や贈答品としてだけでなく、コンビニやスーパーでも気軽に買える人気のお菓子ですね。
ところで、バウムクーヘンはバームクーヘンとも書きますが、何か違いはあるのでしょうか?
今回は、バウムクーヘンとバームクーヘンの違いについてご紹介したいと思います。
バウムクーヘンとバームクーヘンは同じもの?
バウムクーヘンとバームクーヘンは、どちらもドイツ発祥のお菓子「Baumkuchen」を日本語で表記したものです。
同じお菓子を指しているため両者に違いはありません。
と言いたいところですが・・・
ドイツの本物のBaumkuchenを「バウムクーヘン」
日本で一般的に製造されているものを「バームクーヘン」
と使い分ける、こだわりの職人さんやバウムクーヘンマニアが実は存在しているんです。
つまり、ドイツのバウムクーヘンと日本のバームクーヘンには文字以外にも違いがあるということ。
それぞれを別のお菓子として区別するために、あえてカタカナ表記の違いで使い分けているケースがあるのです。
それでは、本場ドイツのバウムクーヘンは日本のバームクーヘンとどこがどう違うのでしょうか?
バウムクーヘンとバームクーヘンの違いは?
バウムクーヘンとバームクーヘンの違いは主に以下の3点です。
- 生地の配合
- 焼き方
- 形状
それぞれについて詳しくみていきましょう。
バウムクーヘンの生地には厳格な決まりがある
ドイツではバウムクーヘンとして販売する場合、「国立ドイツ菓子協会」が定める定義を満たさなければならないというルールがあります。
- 油脂はバターのみ
- ベーキングパウダーは使わない
- 添加物は使用しない
- バター、小麦、砂糖1に対して卵2とする
そして、この基本的な生地にアルコール、アーモンドプードル、スパイスなどの隠し味を加えることで、地方や店ごとのオリジナルなバウムクーヘンが作られているのです。
ドイツのバウムクーヘンは、どちらかと言えば素朴でどっしりとした食感です。
伝統を守り続ける安定の味がバウムクーヘンの1つの特長だと言えますね。
バウムクーヘンは専用のオーブンで回しながら焼き上げていく
バウムクーヘンを焼くには専用のオーブンが必要です。
専用オーブンには生地を巻き付ける芯がついていて、芯を回転させながら生地を層のように焼き重ねていきます。
また、バウムクーヘン用のオーブンは、扉のない開放型の装置です。
密閉された庫内で輻射熱を利用するのではなく、オーブン下部からの直火で生地を焼き上げるのがドイツのバウムクーヘンです。
高温になるオーブンの直火の前で、時間をかけて生地を重ねて焼き上げる作業をするため、ドイツのバウムクーヘン職人は長生きしないと言われているんだとか。
バウムクーヘンは手作業で丁寧に作られる焼き菓子なんですね。
バウムクーヘンは山と谷の食感の違いを味わうべし
本場のバウムクーヘンは、表面がデコボコとした切り株のような形をしています。
芯に生地を手作業でかけながら焼いていくため、バウムクーヘンには山と谷の部分ができるのです。
焼き上がったバウムクーヘンは、山の部分の焦げ目や軽やかな食感と、谷の部分の柔らかくしっとりとした食感の違いを楽しむお菓子でもあります。
食感のコントラストは、バウムクーヘンの命とも言えそうですね。
バウムクーヘン作りの様子は動画をご覧ください。
日本のバームクーヘンの特徴は?
一方、日本のバームクーヘンとは、薄い生地が層になった焼き菓子全般を指しています。
どっしりとしたバウムクーヘンと比べると、やわらかくてふわっとした食感を持っています。
- 生地の原料や配合にに決まりはない
- 日本の工場では専用の機械を導入しているため、全方向から均一に熱が入り量産できる
- 均一な筒形になるため、焦げ目はなく均一な食感
ドイツのバウムクーヘンについて調べてみると、日本のバームクーヘンとの明確な違いが見えてきましたね。
バームクーヘンは本物のバウムクーヘンじゃない、と言いたくなる気持ちもわかる気がします。
コンビニやスーパーで手に入るバームクーヘンも手軽に食べられて私は好きですが・・・
でも、せっかく食べるなら、一度は本場のバウムクーヘンの味を試してみたくなってきませんか(^^♪
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終わりに
バウムクーヘンとバームクーヘンの違いについてご紹介してきました。
厳密には外来語のカタカナ表記の違いだけなのかもしれません。
それでも、呼び方で区別したくなるくらい味に違いのあるバウムクーヘンとバームクーヘン。
ぜひ食べ比べしてみてくださいね。
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