お正月にはお餅をついつい食べ過ぎてしまう人も多いはず。
特に妊婦の場合、餅の食べ過ぎを注意されてしまうこともあるのではないでしょうか。
妊娠中の餅は食べ過ぎなければいいのか、栄養的に何か悪い理由があるのかちょっと心配ですよね。
今回は、妊婦に餅は大丈夫なのか、ということについてご紹介したいと思います。
妊婦が餅を食べても大丈夫?
妊婦が餅を食べても特に問題はありません。
餅の栄養成分が妊娠中に何か悪い影響を与えるということはありませんので、ご安心ください。
それでも、検診や栄養指導で「妊婦に餅はあまりよくない」と言われることがあるのは、
- 餅は食べ過ぎてしまうことが多いから
- 味つけによって塩分、糖分の摂り過ぎになりやすいから
などが理由だと考えられます。
食べ過ぎと味付けに気をつければ、妊娠の経過にリスクのない妊婦さんの場合、適量のお餅を食べても大丈夫だと言えます。
具体的には、ごはん一杯のかわりにお餅一個を目安に、薄味で食べることをおすすめします。
餅は、蒸したもち米をすりつぶした後、粘りが出るまでついて作るものです。
食べるときにはさらに煮たり焼いたりして柔らかくして食べますよね。
このようにでんぷん質が柔らかくなった状態の餅は、ご飯と比べて消化吸収されやすく、血糖値を上げやすい食品なのです。
餅のように糖質を含む食品を食べると、胃腸で消化吸収されたブドウ糖が血液中に流れ出します。
これが「血糖値が上がる」という状態で、高くなった血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。
インスリンと一緒になったブドウ糖は、主に体を動かすエネルギーとして全身に運ばれていきます。
ところが、使いきれなかったエネルギーがあると、ブドウ糖は最終的には脂肪として脂肪細胞に蓄えられてしまうのです。
消化吸収されやすく高血糖になりやすい餅を食べ過ぎると、妊婦でなくても太りやすい状態になってしまうということですね。
また、ご飯一杯と餅一個のカロリーがほぼ同じです。
ごはんの替わりに餅一個でお腹いっぱいになればいいのですが、柔らかく食べやすいことから、つい二個以上食べてしまうことも・・・。
餅を食べるときには、食事として一個食べるようにし、間食でいくつも食べる・・・なんてことのないように気をつけましょう。
一方、餅には胃を温める効果があり、寒い季節にぴったりの食品でもあります。
妊婦さんがお正月にお餅を食べて楽しい時間を過ごすのは、赤ちゃんにとっても悪いことではありません。
あまり神経質にならずに、適量の美味しいお餅を楽しんでくださいね。
妊婦に餅は太る原因になる?
妊婦に限らず、餅の食べ過ぎは太る原因になる可能性があります。
餅を食べることで血糖値が上がり、余ったブドウ糖が脂肪細胞に蓄えられるという理由は前章でご紹介した通りです。
妊娠中の急激な体重増加は、母体にも赤ちゃんにも大きな負担となり、様々なリスクの原因になってしまうことも。
そのため、妊婦さんのお餅の食べ過ぎには注意が必要なのです。
しかし、食べ方を工夫することで、餅を食べても血糖値の上昇をゆるやかにすることはできます。
食後の血糖値の上がり方は「GI(グリセミック・インデックス」という指標で表されます。
GI値が高いほど血糖値の上がりやすい食品とうことになりますが、食べ合わせによって餅だけで食べる場合よりもGI値を下げることができるのです。
妊婦さんにもおすすめの餅の食べ方をご紹介していきますね。
-
- 磯部餅(海苔餅)
海苔に含まれる食物繊維が血糖値の上昇をゆるやかにしてくれます。
焼き餅のGI値83が、磯部餅ならGI値63になります。
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- おろし餅
大根に含まれる食物繊維がGI値を下げてくれます。
消化酵素の効果で、炭水化物を分解しやすくしてくれる効果も期待できます。
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- きな粉餅、納豆餅
大豆製品もGI値を下げる効果があります。
きなこ餅の場合、砂糖の入れすぎには注意しましょう。
納豆餅に大根おろしを合わせれば最強のコンビになりますね。
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- チーズ餅
乳製品にもGI値を下げる効果があります。
意外に思いますが、ピザ風のチーズ餅もおすすめの食べ方です。
このように、餅だけで食べるよりも他の食品を合わせてとったほうが体への吸収が穏やかになるのです。
逆にさらにGI値を上げてしまうのは、煮込んでトロトロになった餅を食べることです。
より消化吸収しやすい状態になり、血糖値が一気に上がりやすくなってしまうからです。
お雑煮やお汁粉に入れる餅はGI値が高くなりますので、注意が必要です。
また、あんこもGI値の高い食品です。
あんこ餅は、妊婦さんはできるだけ控えた方がいいでしょう。
妊婦が餅を食べると母乳に影響する?
妊娠中に食べた餅が産後の母乳に影響することはありません。
けれども、産後は餅を控えた方がいいのは事実です。
餅を食べて高血糖になると、母乳がサラサラではなくトロトロになり、詰まりやすくなってしまいます。
また、消化が良くてすぐに栄養分(糖質)が吸収されるので、母乳の出もよくなることから、乳腺炎を起こしやすくなってしまう人も多いのです。
母親や祖母の世代からは、母乳には餅がいいわよ~としつこく言われることも多いものです。
しかし、昔と今とでは栄養状態が全く違います。
粗食で、滋養のあるものをお腹いっぱい食べることなど滅多になかった時代は、せめて産後くらいはお餅を食べて栄養をつけないと体ももたなかったのでしょう。
しかし、現代の産婦でそこまで栄養が不足している人は滅多にいません。
栄養過多の体に餅のような「ごちそう」は不要です。
ママの体質や赤ちゃんの飲みっぷりによっては、何を食べても全く大丈夫なこともありますが、一般的に餅は授乳中はおすすめできない食品と言われています。
お餅が好きで産後にお正月を迎えるなら、妊婦のうちに食べておくことをおすすめします。
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終わりに
妊婦が餅を食べても大丈夫なのか、ということについてご紹介してきました。
妊娠したら二人分栄養をとらなきゃ、というのは昔の話。
現代では栄養の摂り過ぎは不調の原因になると考えられています。
けれども、おいしいものを食べるのは大きな楽しみでもあります。
何事もバランスが大事ですので、食べ過ぎず、我慢しすぎず、妊婦のお正月を楽しんでくださいね。
(*˘︶˘*).:*♡
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