夏に流行するウィルス感染症の中でも代表的なものが「プール熱」です。
高熱を出して目の症状があったら、プール熱なんじゃないかと疑うこともできますが、熱だけで結膜炎がない場合、ただの夏風邪なのかプール熱なのか判断がむずかしいですね。
今回は、熱症状だけのプール熱についてご紹介したいと思います。
プール熱で熱が出るだけのことってあるの?
プール熱の症状が熱だけ、ということはありえます。
プール熱の典型的な症状と言えば、
・高熱
・喉の痛み
・結膜炎
の3点セットです。
しかし、これらの症状が全て出ることもあれば、どれか一つしか出ないこともよくあることです。
家族や周りでプール熱にかかったばかりの人がいる場合、5~7日ほどの潜伏期間で感染する可能性があります。
発熱の原因に思い当たる節があれば、熱だけでもプール熱の疑いがありますので、早めに受診するようにしましょう。
プール熱で結膜炎なしってこともある?
プール熱でも結膜炎の症状が出ないこともあります。
熱や喉の痛みだけというケースもあることは前述した通りです。
プール熱とは、アデノウィルスによって起こる咽頭結膜炎の俗称です。
アデノウィルスは50種類以上あると言われており、種類によって呼吸器系の症状、胃腸症状、目の症状など出やすい症状が異なります。
その中で目の症状が出やすいのが、
・咽頭結膜炎を起こす
3・4・7型のアデノウィルス=プール熱
・流行性角結膜炎を起こす
8・19・37型のアデノウィルス=はやり目
です。
簡易検査でアデノウィルスと診断されても、どの型のアデノウィルスなのかまではわかりませんので、結膜炎なしでプール熱と診断された場合は、もしかすると別の型のアデノウィルスに感染していることも考えられます。
ウィルスによる感染症は、患者の体力やかかった時の抵抗力によっても症状の出方が違ってきますので、プール熱なら100%この症状が出るという基準がないのがやっかいなところですね。
プール熱の見分け方は?
それではプール熱を見分けるには、どんな症状に気をつければいいのでしょうか。
・高熱
・喉の痛み
・目の充血・かゆみ・目やに
この典型的な症状が重なれば、プール熱の可能性が非常に高いですが、熱だけで感染が疑わしい場合は、突然39℃くらいの高熱を出ることに注目してください。
同時に、咳や鼻水、リンパの腫れ、腹痛、下痢、嘔吐、頭痛、関節の痛みなどが出ることもあります。
突然の高熱に全身症状があり、夏なのにインフルエンザ?!と疑うような場合は、プール熱を始めとするアデノウィルスに感染している可能性があります。
また、アデノウィルスの熱は夜になると上がり、朝になると下がる特徴があり、熱が出なくなるまでに1週間以上かかることもあります。
夏バテや夏風邪にしては症状が重い、熱が長引いているなどの場合、病院で診察を受けるようにしてください。
ウィルスに効く薬はありませんので、プール熱の治療は対処療法が中心となります。
真夏の感染症は脱水を起こしやすい条件がそろっています。
脱水や重症化を防ぐためにも医師の指示に従い、しっかりと治療するようにしましょう。
終わりに
プール熱の原因となるアデノウィルスは、感染力が非常に強いウィルスです。
我が家も親子でかかって、部屋が熱くなるほどみんなで熱を出したことがありました・・・
熱だけでプール熱を疑うのはむずかしいかもしれませんが、真夏に高熱が出たら早めに病院へ行って診断を受けるようにしてくださいね(o^-^o)
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